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m6AによるRNA調節の概略図

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Key —N6-methyladenosine—Ribosome—Protein—Reader O O O OH N H H N N N N N O O O OH N H N N N N N Stability/ Export Decay miRNA Maturation StructuralSwitching Alternative Splicing Translation Efficiency Cap-Independent Translation Nucleus Writers Erasers m6A RNA Regulatory Diagram (mRNA) (28s rRNA) (U6 snRNA) RBM15/RBM15B YTHDC1 HNRNPCHNrNPG IGF2BP1IGF2BP2IGF2BP3 ZC3H13 CBLL1/HaKAI WTAP VIRMA HNRNPA2B1 HNRNPA2B1 YTHDC2YTHDF2YTHDF3 METTL16 YTHDF1YTHDF3YTHDc2 eIF3 ZCcHc4 METTL3 METTL14 FTO ALKBh5 Cytoplasm RNA RNA RNA RNA miRNA mRNA mRNA mRNA mRNA rev. 01/12/20

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真核生物のmRNAには、いくつかの転写後修飾が存在します。N6-メチルアデノシン (m6A) は哺乳類のRNAトランスクリプトームにて最も一般的な修飾で、mRNAや特定のノンコーディングRNAに広く見られます。ほとんどの場合、mRNAの終止コドン付近と3'非翻訳領域に見られますが、コンセンサス配列RRACH (R =プリン、A = m6A、H = A、C、U) を持つmRNAのエクソンにも見られます。m6A修飾は、二次構造の形成、成熟、核外移行、翻訳、分解など、mRNA代謝の様々なステージを調節します。これにより、概日リズム、T細胞の分化、胚性幹細胞の再生と分化、上皮間葉移行、脂肪の生成、皮質の神経新生を含む、多くの生物学的なプロセスが促進されます。

mRNAへのm6Aの付加は可逆的な修飾であり、ライターとイレイサーによって触媒される環状の酵素反応によって調節されます。ライターあるいはメチルトランスフェラーゼは修飾を導入し、イレイサーあるいは脱メチル化酵素は修飾を削除します。ライターの例としては、METTL3/METTL14複合体やMETTL16があります。脱メチル化酵素の例としては、FTO (fat mass and obesity-associated protein)、RNA N6-メチルアデニン脱メチル化酵素でもある肥満感受性因子、ALKBH5 (AlkB homolog 5) があります。METTL3/METTL14は、METTTL3、METTTL14、WTAP (Wilms tumor 1-associating protein) などの複数のサブユニットから構成される核メチルトランスフェラーゼ複合体です。METTL3はこの複合体にあるメチルトランスフェラーゼです。METTL14はアダプターとして機能し、基質に結合してメチルトランスフェラーゼ活性を促進します。WTAPは複合体を核にある標的のmRNAに運び、触媒活性をサポートします。

リーダーは、m6Aに選択的に結合することにより、mRNA代謝に調節的な効果を発揮するタンパク質です。m6A結合タンパク質にはいくつかのファミリーがあります。そのようなファミリーの1つにYTHドメインを含むタンパク質があり、これはYTHDC1、YTHDC2、YTHFの3つの主要なクラスに分類されます。YTHDC1タンパク質とYTHDFタンパク質は主に細胞質に存在しm6A修飾mRNAの翻訳効率と分解に関わり、YTHDC1タンパク質は核に見られmRNAのスプライシングを引き起こします。YTHDFタンパク質には3つのパラログ (DF1、DF2、DF3) があります。eIF3ファミリーは40Sサブユニット上で組み立てられ、mRNAの5’非翻訳領域にあるm6Aへの直接的な結合、あるいは、YTHDF1が関与する未解明のメカニズムを介して、キャップ非依存性の翻訳を促進します。

その他のリーダーとして、HNRNPA2B1、HNRNPC、HNRNPG、IGF2BP1/2/3 (insulin-like growth factor-2 mRNA binding proteins 1, 2, and 3) があり、これらはすべて核に存在します。これらのRNA結合タンパク質については、m6A修飾によってmRNAの構造が切り替わることで、HNRNPCとHNRNPGの結合が可能になり、また、m6Aに隣接した部位にIGF2BPが結合しmRNAの安定性と核外移行がそれぞれ仲介されます。さらにHNRNPA2B1は、m6Aに直接結合するか、近隣の非メチル化コンセンサス配列に結合することで、スイッチ機構を介して結合し一次miRNAの成熟を調節します。

いくつかの研究により、m6A修飾パターンの変化は腫瘍形成に関与しており、乳がん、肺がん、急性骨髄性白血病、膠芽腫などの多くのがんにつながることが示唆されています。例えば、乳がん幹細胞では、ZNF217はMETTL3と相互作用することが報告されています。これは続いて、2つの遺伝子転写産物、KLF4とNANOGのm6Aを阻害し、これらの発現を上昇させて腫瘍の進行を促進する可能性があります。さらに、肺細胞ではSUMO1はMETTL3の翻訳後修飾を触媒し、m6Aの修飾を減少させて、非小細胞肺がんの発生を促進します。さらに、造血幹細胞にてFTOレベルが上昇し、造血細胞の形質転換に関与するmRNA転写産物であるASB2とRARAのm6Aが下方制御されると報告されています。これらは、m6A修飾の調節解除が腫瘍形成にいかに影響するかを示す、多くの例のほんの一部です。このパスウェイのさらなる研究は、新しい効果的な腫瘍治療への道を開くかもしれません。

参考文献:

この図をレビューしていただいた、コーネル大学ワイル医科大学院薬理学部のSamie R. Jaffrey博士に感謝いたします。

作成日:2019年9月