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DNA損傷応答

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rev. 01/14/21 A G T C T T DNA AdductsPyrimidine DimersIntrastrand Crosslinks DNA Replication Errors Single Strand Break Base Oxidation Double Strand Breaks (DSB) Interstrand Crosslinks DNA Damage Response Alt-NHEJ TLS BER HR NHEJ MMR NER Alternative Pathway for Non-Homologous End Joining (Alt-NHEJ) Translesion Synthesis (TLS) Base Excision Repair (BER) Homologous Recombination (HR) Mismatch Repair (MMR) Nucleotide Excision Repair (NER) Interstrand Crosslink (ICL) Repair Non-Homologous End Joining (NHEJ) ss DNA Replication Stress M3541AZD0156AZD1390 RG7112IdasanutlinMK-8242MI-77301AMG232DS-3032bHDM201CGM097 Adavosertib PrexasertibGDC-0575CCT245737 BerzosertibM4344BAY1895344AZD6738 MSH2 MLH1 MSH6 PMS2 EX01 TFIIH ERCC1-XPF XPA XPC RPA XPG Polδ/ε LIG1/3 PCNA RPA RFC RAD50 Mre11 NBS1 RAD50 MRE11 NBS1 RAD50 NBS1 ATM CHK2 CHK1 p21 CDK2 Wee1 p53 CDC25A Mre11 ATM TalazoparibOlaparibRucaparibNiraparibVeliparib PARP1 PARP1 POLQ POLQ CtIP CtIP LIG1/3 XRCC1 PALB2 BRCA1 BRCA2 RPA TOPBP1 ATRIP Rad17/RFC ATR MDM2 RAD51 BRCA1 PALB2 BRCA2 ATM ATR RAD51 9-1-1 M9831NedisertibCC-115 Artemis Artemis Ku70/Ku80 Ku70/Ku80 DNA-PK DNA-PK Ku70/Ku80 Ku70/Ku80 DNA-PK DNA-PK Ku70/Ku80 Ku70/Ku80 DNA-PK DNA-PK XLF LIG4 XRCC4 TalazoparibRucaparibOlaparibNiraparibVeliparib PARP1 PARG APTX PNKP LIG3 Polβ XRCC1 APE1 XRCC1 PCNA PCNA Polδ Polη PCNA Polη Polζ REV1 Rad6 Rad18 RAD50 NBS1 MRE11 ICL Repair DSB Repair NER TLS FANCM FA CoreComplex FANCI FANCD SLX4 ERCC1-XPF FAN1

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細胞は外因性および内因性ストレス因子にさらされており、これらのストレス因子によってDNA損傷が起こると、DNA損傷応答 (DDR:DNA-Damage Response) が誘導され、多くのDNA修復経路が活性化されます。DNA損傷には、一本鎖断裂 (SSB:Single Strand Break) や二本鎖断裂 (DSB:Double Strand Break) などのホスホジエステル結合の切断から、ピリミジンダイマーやミスマッチ、クロスリンクなどの塩基損傷まで、様々なものがあります。このような損傷が適切に修復されない場合、突然変異が起こり、ゲノムの不安定性が広がっていきます。これは腫瘍を促進するがんの特性の1つです。増殖中のがん細胞は変異誘発性で、機能的なDNA修復経路が欠落するため、DNA損傷の影響を受け易くなります。

がんの生物学にDDRが関与することから、がん細胞が依存するDNA修復経路を標的としてがんを抑制する、新たな標的療法が開発されてきました。例えば、PARP (poly [ADP-ribose] polymerase) 阻害剤はBRCA1/2欠損患者の治療薬として開発され、相同組換え (HR) による修復ができないがん細胞に合成致死効果を引き起こします。また、プラチナ系化学療法剤はDNA損傷を引き起こし、これを修復できないがん細胞を死滅させます。

DSBを修復する第一の方法は、非相同末端結合 (NHEJ) です。NHEJは相同な鋳型を必要とせず、切断された末端を連結します。NHEJ修復にはKu70/Ku80ヘテロ二量体が関与します。これがDSBを認識して結合し、DNA-PKcs、XRCC4、LIG4、XLF、APLFなど他の構成因子をリクルートします。Alt-NHEJ (Alternative NHEJ) では、Mre11、Rad50、Nbs1からなるMRN複合体によってPARP1がリクルートされ、POLQが修復を行い、XRCC1とLIG1/3が連結反応を行います。相同組換え (HR) はDSBにおいても鋳型を利用する修復です。これは高度に制御された経路で、MRN複合体を含むエンドヌクレアーゼによってsssDNAの末端が分解されることで起こります。次に、この末端はRPAフィラメントでコーティングされ、RAD51に置き換えられて鋳型DNAの相同領域を探します。この経路には、BRCA1、BRCA2、ATMなど多くのがん抑制因子が関与しています。

DNA鎖間架橋 (ICL) は、相補鎖の2つの塩基同士が共有結合的に架橋されることで生じるDNA損傷で、DNA鎖の分離を妨げ、転写や複製を阻害します。FANC (Fanconi anemia complementation group) タンパク質が関与するファンコニ貧血 (FA) 経路は、ICLの修復を担います。DNAのらせん構造を歪め、DNAの複製や転写を阻害するようなSSBは、ヌクレオチド除去修復 (NER:Nucleotide Excision Repair) で修復されることもあります。XPF-ERCC1とXPGがエンドヌクレアーゼとして損傷した鎖を切断し、POL δとεがこの損傷を修復し、LIG1が連結反応を行います。NERには2つのサブ経路があります。1つ目は全ゲノム修復 (GG-NER) で、塩基対の破壊によって形成されたssDNAの隙間を埋めます。2つ目は転共役修復 (TC-NER) で、損傷によって停止したRNAポリメラーゼIIの転写活性部位を修復します。塩基除去修復 (BER) は、DNAらせんに大きな歪みを与えない、塩基の酸化を修復します。BERには損傷部位のクロマチンリモデリングが関与し、損傷した塩基を認識して切除する11種類のDNAグリコシラーゼが存在します。塩基除去の後、脱塩基部位が形成されます。単一塩基の場合、脱塩基部位はPOL βと、LIG1またはXRCC1と複合体を形成したLIG3による連結反応で修復されます (SP [Short Patch] BER)。複数の酸化部位や還元部位の場合は、POL βまたはPOL δ/εと、LIG1による連結反応が利用されます (LP [Long Patch] BER)。DNA複製のエラーによってヌクレオチドのミスマッチを含む場合は、ミスマッチ修復 (MMR) 経路によって修復されます。損傷は、MSH2:MSH6複合体またはMSH2:MSH3複合体によって認識され、エキソヌクレアーゼEXO1によって除去されます。

このように、DNA修復経路はゲノムの安定性の維持に重要です。これらのメカニズムの制御を理解することで、発がんを標的とした戦略を立案するための知見が得られ、がんが進行する前にリスクを軽減することができます。

参考文献:

作成日:2021年3月