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CUT&RUNの概要

CUT&RUNの概略図

クロマチンにおけるタンパク質-DNA相互作用を少ない細胞数で解析可能な、ChIP-qPCRやChIP-seqに代わるCUT&RUNを紹介します。

CUT&RUNとは

クロマチン免疫沈降 (ChIP) やChIP-seqといったタンパク質-DNA相互作用をマッピングする技術が開発されたことで、エピジェネティックな制御の異常が様々な疾患の原因となることが分かってきました。CUT&RUN (Cleavage Under Target & Release Using Nuclease) は、クロマチンのプロファイリングに利用できる新技術です。

原理

CUT&RUNは、in vivoで標的に特異的な一次抗体とProtein A-Protein G-Micrococcal Nuclease (pAG-MNase) を用いて特定のタンパク質-DNA複合体を分離します1,2,3。この手法により、細胞から目的のDNAをわずか1-2日で回収でき、自動化によりスループットと再現性を最大限に高めることも可能です4

Drosophila Spike-inを用いた正規化戦略を含むCUT&RUNワークフロー

CUT&RUNの概略図

目的のタンパク質とDNAの複合体を得るために、はじめに細胞をコンカナバリンAでコーティングした磁気ビーズに結合させます。これによって細胞の取り扱いを簡便化し、後の洗浄操作での脱落を最小限に抑えます。細胞膜をジギトニンで透過化処理して一次抗体の核への進入を促進し、目的のヒストン、転写因子あるいはコファクターに結合させます。次に、pAG-MNase融合タンパク質のpAGドメインが一次抗体の重鎖に結合し、目的のクロマチン領域に酵素を配置します。Ca2+を加えることでpAG-MNaseが活性化され、DNAの消化が起こります。これによって切り出されたクロマチン複合体はゲノムクロマチンから解離して核外に拡散します。こうしてサンプルの上清に拡散したDNAをスピンカラム、あるいはフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈殿で回収します。

精製、濃縮されたDNAはqPCRによる同定や定量、あるいはライブラリーを構築して次世代シーケンサー (NGS) による全ゲノム解析に用いることができます。

CUT&RUNにおける正規化

反応中に得られるシグナルを正規化するには、CUT&RUNアッセイの定量性を高める2つのSpike-in戦略のいずれかを選択してください。両方を採用する必要はありません。

  • 下流ステップの正規化を行う場合は、MNaseによる消化ステップの後にYeast Spike-in DNAを加えてください。<br/>
  • ワークフロー全体の正規化 (上図) を行う場合は、実験開始時にDrosophila核Spike-inを加え、その後、一次抗体インキュベーションステップで対応するH2Av抗体を加えてください。

どちらのSpike-in法も、同一のタンパク質を標的としたサンプル間のシグナルを比較する (例えば、複数のサンプル間でH3K27me3のレベルを比較する) ように設計されていることに注意してください。これらは、Ezh2サンプルのシグナルをH3K27me3サンプルのシグナルと比較するなど、異なる標的間の定量的な比較を行うためのものではありません。これらのSpike-in戦略の詳細については、関連ブログをご覧ください。

実験に適したCUT&RUN正規化コントロールの選び方

CSTは、お客様の正規化要件に対応できるように、2種類のCUT&RUNキットを提供しています。

キット

CUT&RUN Assay Kit (with Drosophila Spike-In Control) #84647

CUT&RUN Assay Kit #86652

コントロールの組成

Drosophila核Spike-inおよび抗体

Yeast Spike-in DNA

カバーするワークフロー

細胞処理 (透過化、抗体結合、クロマチン断片化)、DNA精製、ライブラリー調製、シーケンシング

DNA精製、ライブラリー調製、シーケンシング

正規化の目的

ライブラリー調製およびシーケンシングにおけるバイアス

アッセイ全体にわたる技術的なばらつき

使用例

薬剤による撹乱試験、ゲノム全体にわたる微細なクロマチン変化、複数バッチ間の比較、実験開始時のサンプル量が異なる実験だけでなく、ライブラリー調製やシーケンシングにおけるばらつき

主にライブラリー調製およびシーケンシングにおけるバイアスやばらつきに着目した、部分的な比較評価および実験

Drosophila Spike-inを用いた正規化により薬物反応データの信頼性が向上<br/>

以下の実験結果は、Drosophila Spike-inを用いた正規化戦略により、得られたヒストン修飾の全体的な変化が技術的なばらつきではなく、真の生物学的反応の違いを表しているという信頼性が高まることを示しています。正規化されたデータでは、Tazemetostat処理サンプルはEZH2阻害と一致してH3K27me3シグナルが低下している一方で、H3K4me3シグナルは同等のレベルを維持しています。

CUT&RUNアッセイによるEZH2阻害剤を用いた検証では、1 μM Tazemetostatで6日間処理または未処理のMCF7細胞において、HOXD遺伝子群全体にわたるH3K27me3の濃縮とACTB遺伝子におけるH3K4me3の濃縮を解析しました。Drosophila Spike-inを用いて正規化したところ、H3K27me3は減少しましたがH3K4me3に変化はみられません。

1 μMのTazemetostatで6日間処理または未処理の100,000個のMCF7細胞 (図に記載のとおり) に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys27) (C36B11) Rabbit Monoclonal Antibody #9733またはTri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751のいずれかを用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、H3K27me3およびH3K4me3の既知の標的であるHOXD遺伝子群およびACTB遺伝子の全体にわたる結合を示しています。Drosophila spike-in戦略を用いた正規化後は、EZH2阻害剤処理によるH3K27me3シグナルが有意に減少しており、H3K27me3発限レベルの低下と一致しています。一方、この薬剤はH3K4me3には影響しないため、H3K4me3シグナルは同等のレベルを維持しています。

Drosophila Spike-inコントロールを用いた段階希釈した細胞サンプルにおけるシグナルの正確な正規化<br/>

Drosophila Spike‑inを用いた正規化により、CUT&RUNシグナル強度は開始細胞数に適切に比例します。以下の細胞の段階希釈実験では、正規化によりHOXA遺伝子座全体にわたるH3K27me3濃縮の正確な比較が可能になり、得られたシグナル強度の違いが技術的なばらつきではなくインプット量依存的な真の変化を反映しているという信頼性が高まることを示しています。

CUT&RUNでは、段階的にインプット細胞数を減少させたのMCF7細胞 (200,000-20,000個) 中のHOXA遺伝子群全体にわたるH3K27me3の濃縮を確認しました。また、Drosophila Spike-inを用いて正規化したシグナルは、開始細胞数と正の相関を示しています。

​200,000個、100,000個、50,000個、20,000個のMCF7細胞 (図参照) に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys27) (C36B11) Rabbit Monoclonal Antibody #9733を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、既知の標的遺伝子であるHOXA遺伝子クラスター全体にわたるH3K27me3の結合を示しています。Drosophila Spike-in戦略を用いて正規化されたシグナルは、初期細胞数との正の相関を示しています。

断片化Yeast DNAを用いたqPCRデータの正規化

Yeast Spike-in DNAを用いて正規化することにより、特定の実験内のサンプル間、または同じタンパク質を解析する異なる実験間での実験的再現性が得られます。

CUT&RUNアッセイのシグナルは、Spike-In DNAを用いて正規化できます。

Spike-In DNAを用いて、qPCR解析でのCUT&RUNシグナルを正規化しました。段階的に数を減らしたHCT116細胞に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751 (上パネル) またはPhospho-Rpb1 CTD (Ser2) (E1Z3G) Rabbit Monoclonal Antibody #13499 (下パネル) のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。SimpleChIP® Universal qPCR Master Mix #88989を用いて濃縮DNAをリアルタイムPCRで解析しました。PCRに用いたプライマーセットはそれぞれ、SimpleChIP® Human GAPDH Exon 1 Primers、SimpleChIP® Human beta-Actin Promoter Primers #13653SimpleChIP® Human beta-Actin 3' UTR Primers #13669SimpleChIP® Human MyoD1 Exon 1 Primers #4490です。CUT&RUNで回収したDNA量を、Inputクロマチンに対する相対量 (100,000細胞の総クロマチン量を100%とした相対値) で示しています。正規化前の濃縮の結果を左パネルに示しています。初期細胞数に比例した量のYeast Normalization Spike-in DNAを各反応に加えました。各サンプルのSpike-in DNAのqPCR結果に基づき、CUT&RUNシグナルを100,000個のサンプルに対して正規化しました。正規化後の濃縮結果を右パネルに示しています。

CUT&RUNの利点

いずれのCST CUT&RUNキットにも以下の利点があります。

短時間でデータ取得が可能

わずか1-2日で細胞から目的のDNAが取得可能

改良プロトコール

プロトコールを最適化することにより、存在量の少ない、あるいは結合の弱い転写因子やコファクターの濃縮も可能

少量のサンプルで解析可能

推奨必要細胞数は100,000個ですが、ヒストン修飾の解析では5,000-10,000個、転写因子およびコファクターの解析では10,000-20,000個の細胞数での実験も検証済み

固定細胞に適合

細胞を無傷のまま軽く固定することにより、細胞シグナル伝達の保存と巨大複合体の構成因子の濃縮の促進が可能

固定組織または新鮮組織を使用可能

検証済みの最適化された組織用プロトコールを用いることで、ChIPの約1/20以下のサンプルから信頼性の高いデータを取得可能

初代細胞を用いたタンパク質-DNA相互作用の研究が可能

CUT&RUNは、微量サンプルの解析が可能であり、初代細胞の解析にも適合

低深度のシーケンシング = シーケンシングコストを低減可能)

アッセイ時のバックグラウンドが低いため、1サンプルあたりに必要な高品質リードはわすか300万-500万リード

In vivo

未変性クロマチンを用いたアッセイのため、クロスリンクによるアーチファクトを排除可能

多様な抗体に対応

ラビット抗体およびマウス抗体が利用可能

多様な標的に対応

ヒストンやヒストン修飾、転写因子、コファクターのqPCRデータやシーケンシングデータが取得可能

改良プロトコールでより良いデータを取得可能<br/>

CST® CUT&RUNプロトコールにはデータの質を高める改良が加えられており、いずれのCUT&RUNアッセイキットもより幅広いサンプルタイプでの使用が検証されています。例えば、バックグラウンドを大幅に高めることなく目的のクロマチン断片を回収するために、DNA消化を0°Cではなく4°Cで行うことを推奨しています。これにより、特に転写因子やコファクターを対象としたqPCRやNG-seqデータの質が向上します。

4°Cまたは0°CでDNA消化したSUZ12のCUT&RUN qPCR データの比較

NCCIT細胞に対して、SUZ12 (D39F6) Rabbit Monoclonal Antibody #3737CUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。図に示すように、0°Cまたは4°CでDNA消化を行いました。パネルAは、SimpleChIP® Human HoxA1 Intron 1 Primers #7707SimpleChIP® Human HoxA2 Promoter Primers #5517SimpleChIP® Human alpha Satellite Repeat Primers #4486のプライマーセットを用いて濃縮DNAをリアルタイムPCRで定量した結果を示しています。インプットクロマチンの総量を1とし、各サンプルで得られたDNA量の相対値を示しています。パネルBでは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて、DNAライブラリーを調製しています。図は、HoxA遺伝子全体にわたるSUZ12の結合を示しています。

1/5-1/20量のサンプルで実験時間を短縮

可能であれば、各CUT&RUNアッセイ1回につき100,000個の細胞を使用することを推奨します。しかし、CSTはこれが常に可能とは限らないことを認識しており、標的の種類によっては、いずれのCUT&RUNキットもわずか5,000-20,000個の細胞で実施可能であることが検証済みです。

ヒストン (標的の多様性)

100,000個、10,000個または5,000個の細胞に対してCUT&RUN Assay Kit# 86652を用いてヒストンの解析を行った場合に、いずれの細胞数においても同様の結合パターンがみられました。

100K、10Kおよび5Kの細胞に対するH3K4me3 NGSデータ

CUT&RUN Assay Kit #86652を用いて細胞数を段階的に減らしながらCUT&RUNを実施しました。パネルAでは、100,000個、10,000個または5,000個のHCT 116細胞をTri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751で解析しています。DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いてDNAライブラリーを調製しました。図は、12番染色体全体にわたる結合 (上) と、H3K4me3の既知の標的遺伝子であるGAPDHへの結合 (下) を示しています。パネルBでは、​100,000個、10,000個または5,000個のHeLa細胞 (図参照) とTri-Methyl-Histone H3 (Lys27) (C36B11) Rabbit Monoclonal Antibody #9733を用いてCUT&RUNを実施しました。DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いてDNAライブラリーを調製しました。図は、20番染色体全体にわたる結合 (上) と、H3K27me3の既知の標的遺伝子であるMYT1への結合 (下) を示しています。

転写因子 (標的の多様性)

100,000個、20,000個または10,000個の細胞に対してCUT&RUN Assay Kit #86652を用いて転写因子の解析を行った場合に、いずれの細胞数においても同様の結合パターンがみられました。

100K、20Kおよび10Kの細胞におけるリン酸化c-JunのNGSデータ

CUT&RUN Assay Kit #86652を用いて段階的に細胞数を減らしながらCUT&RUNアッセイを実施しました。パネルAでは、100,000個、20,000個または10,000個のPC-12細胞を一晩飢餓状態にし、hβ-NGF (Human β-Nerve Growth Factor) (50 ng/mL) で2時間処理したのち、Phospho-c-Jun (Ser73) (D47G9) Rabbit Monoclonal Antibody #3270を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いてDNAライブラリーを調製しました。図は、2番染色体全体 (上) および既知の標的遺伝子であるDclk1 (下) へのリン酸化c-Junの結合を示しています。パネルBでは、100,000個、20,000個、または10,000個のHCT 116細胞をTCF4/TCF7L2 (C48H11) Rabbit Monoclonal Antibody #2569を用いてCUT&RUNを実施した結果を示しています。DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いてDNAライブラリーを調製しました。図は、8番染色体全体 (上) および既知の標的遺伝子であるMYC (下) へのTCF4の結合を示しています。

コファクター (標的の多様性)

100,000個、20,000個または10,000個の細胞に対してCUT&RUN Assay Kit#86652を用いてコファクターの解析を行った場合に、いずれの細胞数においても同様の結合パターンがみられました。

100K、20Kおよび10Kの細胞におけるSUZ12のNGSデータ

100,000個、20,000個または10,000個のNCCIT細胞に対して、SUZ12 (D39F6) Rabbit Monoclonal Antibody #3737CUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、SUZ12の既知の標的遺伝子であるHoxD (上) および、HoxA (下) への結合を示しています。

組織サンプルにおけるタンパク質-DNA相互作用の確実な解析

組織のように限られたサンプルでクロマチンのプロファイリングを行う場合、多くのサンプルを必要とするChIP実験の実施は困難です。CUT&RUNでは、培養細胞だけでなく組織サンプルも節約できます。組織にもよりますが、ChIPアッセイには25-50 mgの組織サンプルが必要です。しかし、CSTのCUT&RUNキットに必要な組織サンプルはわずか1-2.5 mgです。

検証済みのプロトコールであれば、CSTのCUT&RUNキットを用いたタンパク質-DNA相互作用解析で、サンプル量が約1/20以下であっても信頼性の高いデータが得られます。

心臓組織 - ヒストンと転写因子<br/>

弊社のCUT&RUNキットを用いたH3K4me3とMITFのタンパク質-DNA相互作用解析に必要な心臓組織は、わずか1 mgでした。

1 mgの心臓組織におけるH3K4me3とMITFのNGSデータ

軽く固定 (0.1%ホルムアルデヒド、2分間) した1 mgのマウス心臓組織に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751またはMITF (D3B4T) Rabbit Monoclonal Antibody #97800のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、19番染色体全体 (上) およびIfit2遺伝子 (下) へのH3K4me3とMITFの結合を示しています。

脳組織 - ヒストンと転写因子<br/>

弊社のCUT&RUNキットを用いたH3K4me3とBrn2/POU3F2のタンパク質-DNA相互作用解析に必要な脳組織は、わずか1 mgでした。

1 mgの脳組織におけるH3K4me3とBrn2のNGSデータ

軽く固定 (0.1%ホルムアルデヒド、2分間) した1 mgのマウス脳組織に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751またはBrn2/POU3F2 (D2C1L) Rabbit Monoclonal Antibody #12137のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、6番染色体全体 (上) およびSnrpg遺伝子 (下) へのH3K4me3とBrn2の結合を示しています。

肝臓組織 - ヒストンと転写因子<br/>

弊社のCUT&RUNキットを用いたH3K4me3とグルココルチコイド受容体のタンパク質-DNA相互作用解析に必要な肝臓組織は、わずか1 mgでした。

1 mgの肝臓組織に対するH3K4me3とグルココルチコイド受容体NGSデータ

中程度に固定 (0.1%ホルムアルデヒド、10分間) したわずか1 mgのマウス肝臓組織に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751またはGlucocorticoid Receptor (D6H2L) Rabbit Monoclonal Antibody #12041のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、8番染色体全体 (上) とMt2遺伝子 (下) へのH3K4me3とグルココルチコイド受容体の結合を示しています。

肝臓組織 - コファクター<br/>

弊社のCUT&RUNキットを用いたSUZ12とRING1Bのタンパク質-DNA相互作用解析に必要な肝臓組織は、わずか2.5 mgでした。

2.5 mgの肝臓組織におけるSUZ12とRING1BのNGSデータ

中程度に固定 (0.1%ホルムアルデヒド、10分間) した2.5 mgのマウス肝臓組織に対して、SUZ12 (D39F6) Rabbit Monoclonal Antibody #3737またはRING1B (D22F2) Rabbit Monoclonal Antibody #5694のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを行いました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、HoxA遺伝子 (上) およびHoxD遺伝子 (下) に対するSUZ12とRING1Bの結合を示しています。

初代培養細胞におけるクロマチンのプロファイリング<br/>

CSTのCUT&RUNキットは、必要細胞数を大幅に削減し、初代細胞でのタンパク質-DNA相互作用研究を可能にします。細胞数の問題で、希望するサンプルタイプの解析を諦める必要はありません。

CD8陽性T細胞におけるH3K4me3とCTCFのデータ

100,000個の新鮮ヒトCD8陽性T細胞に対して、Tri-Methyl-Histone H3 (Lys4) (C42D8) Rabbit Monoclonal Antibody #9751またはCTCF (D31H2) Rabbit Monoclonal Antibody #3418のいずれかとCUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。図は、8番染色体全体 (上パネル) およびH3K4me3とCTCFの既知の標的遺伝子であるMYC (下パネル) への結合を示しています。CUT&RUN-qPCRデータを含むその他のデータは、#3418のデータシートをご確認ください。

シーケンシングコストの低減<br/>

バックグラウンドが低いため、低深度のシーケンシングでもゲノムのバックグラウンドノイズとシグナルを区別できます。また、シーケンシングデータを得るのに必要な高品質リードの数はわずか300万-500万で、シーケンシングコストを大幅に低減できます。さらに、バックグラウンドが低いため、シグナルの弱いゲノム特性のプロファイルも作成できます。

「クロスリンクアーチファクト」の回避<br/>

CUT&RUNは、未変性クロマチンで機能するため、「クロスリンクアーティファクト」を引き起こすクロスリンクや免疫沈降を必要としません。

多様な抗体に対応<br/>

pAG-MNaseはマウス抗体とラビット抗体の両方に結合するため、非常に多くの抗体をCUT&RUNアッセイに用いることができます。

ラビット抗体

CUT&RUNはラビット抗体に適合します。

HeLa細胞に対して、Acetyl-Histone H3 (Lys27) (D5E4) Rabbit Monoclonal Antibody #8173CUT&RUN Assay Kit #86652を用いてCUT&RUNおよびChIPアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。パネルAでは12番染色体全体にわたるH3K27Acの濃縮を比較し、パネルBではH3K27Acの既知の標的GAPDH遺伝子における濃縮を比較しています。

マウス抗体

CUT&RUNはマウス抗体に適合します

HeLa細胞に対して、CUT&RUN Assay Kit #86652Rpb1 CTD (4H8) Mouse Monoclonal Antibody #2629を用いてCUT&RUNおよびChIPアッセイを実施しました。DNAライブラリーは、DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて調製しました。パネルAでは12番染色体全体にわたるRpb1の濃縮を比較し、パネルBでは既知の標的であるGAPDH遺伝子の濃縮を比較しています。

CUT&RUN関連製品

CSTは、研究の一環として、遺伝子発現制御やクロマチンリモデリングの解明に取り組み始めたばかりの方からエピジェネティクスの専門家まで、あらゆるお客様にご利用いただけるCUT&RUNアッセイ製品を提供しています。お客様ご自身で別途ご用意いただく必要があるのは、標的タンパク質に対する一次抗体のみです。CSTは、ご希望のSpike-inコントロールを簡単に注文できるように2種類のCUT&RUNキットを提供しています。各キットには、必要なバッファーと試薬がすべて入っており、詳細なプロトコールも同梱されています。または、必要な試薬のみを個別にご注文いただくことも可能です。これらの製品は、すべてCST社内で検証されており、お客様の期待通りの高品質な試薬とデータを提供します。

カタログ番号

製品

84647

CUT&RUN Assay Kit (with Drosophila Spike-In Control)

86652

CUT&RUN Assay Kit

40366

CUT&RUN pAG-MNase and Yeast Spike-in DNA

14209

DNA Purification Buffers and Spin Columns (ChIP, CUT&RUN, CUT&Tag)

88989

SimpleChIP® Universal qPCR Master Mix

56795

DNA Library Prep Kit for Illumina Systems (ChIP-seq, CUT&RUN)

47538

Multiplex Oligos for Illumina Systems (Dual Index Primers) (ChIP-seq, CUT&RUN)

29580

Multiplex Oligos for Illumina Systems (Single Index Primers) (ChIP-seq, CUT&RUN)

66362

Rabbit (DA1E) Monoclonal Antibody IgG Isotype Control (CUT&RUN)

93569

Concanavalin A Magnetic Beads and Activation Buffer

16359

Digitonin Solution

27287

100X Spermidine

7012

Protease Inhibitor Cocktail (200X)

7013

RNAse A (10 mg/mL)

10012

Proteinase K (20 mg/mL)

31415

CUT&RUN 10X Wash Buffer (CUT&RUN, CUT&Tag)

15338

Antibody Binding Buffer (CUT&RUN, CUT&Tag)

48105

CUT&RUN 4X Stop Buffer

42015

CUT&RUN DNA Extraction Buffer

20533

10% SDS Solution

7005

Glycine Solution (10X)

12606

16% Formaldehyde, Methanol-Free

9872

Phosphate Buffered Saline (PBS-1X) pH7.2 (Sterile)

参考文献

  1. Skene PJ, et al. Targeted in situ genome-wide profiling with high efficiency for low cell numbers. (2018) Nat. Protoc 13(5), 1006-1019. Pubmed 29651053
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  3. Skene PJ, and Henikoff S. An efficient targeted nuclease strategy for high-resolution mapping of DNA binding sites. (2017) Elife 6, e21865. Pubmed 28079019
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  5. Egan, B. et al. An Alternative Approach to ChIP-Seq Normalization Enables Detection of Genome-Wide Changes in Histone H3 Lysine 27 Trimethylation upon EZH2 Inhibition. (2016) PLoS ONE 11, e0166438
  6. Taruttis, F. et al. External calibration with Drosophila whole-cell spike-ins delivers absolute mRNA fold changes from human RNA-Seq and qPCR data. (2017) Biotechniques 62, 53-61 Pubmed 28193148

米国特許番号11,733,248、その外国特許、およびそれらから派生する子特許の対象です。

本製品は、米国特許番号9938524、10689643、11306307、12049622、その外国特許に基づくActive Motif, Inc.からのライセンスの下で提供および販売されています。購入者の内部研究に限ります。再販や受託サービス、その他の商用利用を禁じます。

米国特許番号7,429,487、その外国特許、およびそれらから派生する子特許の対象です。

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